ご近所トラブルも色々ありますが、今回は境界線と私道のトラブルを解決していこうと思いま~す。
この記事は、袋小路の土地に住んでいて私道を通らないといけないという人や、隣の家が境界線をはみ出してきている、という人に有益な記事です。
~目次~
1.隣の家が自分の土地に「はみ出して建っていた」というケース
2.登記簿上の土地と実際の土地の広さが違っていたとき…
3.勝手に境界石を抜かれてしまった
4.隣家の庭木がこちらの敷地まではみ出している
1.隣の家が自分の土地に「はみ出して建っていた」というケース
隣の家が自分の土地にはみ出して建っていたことを最近になって気づいたのです。こんな場合は、建物を壊してでもどいてもらうことはできるのか…?
こういったケースは、実は気づかない間にあったりするのです。
一応原則では、あなたに土地の所有権がありますから、はみ出している部分を取り壊し、立て直す請求はできます。
ただ…例外になってしうまうケースがあるのです…。
・はみ出し部分が少ない
・取り壊しに多大の損害が出てしまう
・こちら側にそれほど被害がない
こんな場合は、あなたの請求が認められない時があるのです。
あと、この請求を出す前に必ずやっておくことは、はみ出している部分の土地が、本当にあなたに所有権があるのか調べておくということです。
調査の依頼ならコチラ…
それは何故か…?
実は土地というのは、たとえ他人の土地でも10年~20年もの間使い続けていると、所有権を取得できちゃったりすることがあるからです。
ですから、隣の家が建ってから長い年月が経っていると、その土地が隣家のモノになってしまう可能性があるのです。
しかも、はみ出していた建物の土地も隣家のものになってしまうのです。
法律って、理不尽なトコがありますよね〜?
■取得時効
こういったことを取得時効と言います。
取得時効とは…自分の所有物だと思って、平穏かつ公然に他人のものを20年間占有した者(占有を始めたときに善意かつ無過失であれば10年で足りる)は、その物の所有権を取得できるという制度。
これは要するに、悪意もなく、気づかずに長いこと使っちゃってたら、その人のものになっちゃうよ…てことです。何も言わずにいたら権利を放棄したことになってしまうのですよ。
だ・か・ら…
そんなことにならないように…「隣に家が建つ」とわかったときには境界線は大丈夫かな?とか、よく確認しておくってことです。
あなたが土地を買うときに、もしも隣家がはみ出していたとしたら、よく話し合って、隣が建て直すときなどには「引っ込める」ということを文書で残しておくことです。ここの所有権はこっちにある!ことをきっちり意思表示しておくことです。
建物のトラブルの記事ならコチラも…【こんな”ご近所トラブル”なんとかしたい!『建物編』】 | 「心」と「身体」と「お金」の悩みについて。 (good-a.work)
2.登記簿上の土地と実際の土地の広さが違っていたとき…
家を建て直そうとしたとき測量してもらったら登記簿上の面積よりも土地が広かった。こんな時、どちらが優先されるのか…?
実はこういうことはよくあったりするんですよ。登記簿の記載よりも、実際測ってみたら広かったり狭かったりってことが…。
登記簿は、土地に関する権利関係を示しているだけで、実は決定的な効力があるわけではないようなのです。
だから、実際の土地が広かったり狭かったりした場合は、そちらの事実が優先されるのです。
そして、必ずやっておくことは、「実際の測定にあわせて登記簿を訂正しておくこと!」
3.勝手に境界石を抜かれてしまった
隣人が勝手に境界石を抜いてしまったら、罪にならないのか…?
境界石は、土地の境界を示す重要なものです。塀などで囲まれていて、境界が明らかにわかるのであればまだいいのですが、それが唯一の目印だったとしたら重大です。
ですから勝手に抜いてしまうなんてもっての外です。悪質な違法行為の場合は刑法で「境界損壊罪」という罪になります。
4.隣家の庭木がこちらの敷地まではみだしている
隣の家の庭木の枝が、こちらの敷地まではみ出しているとき、その枝は勝手に切ってしまっていいものなのか…?
隣の家の木の枝がはみ出してきたら、邪魔ですよねぇ…。
普通の人はそうなる前に手入れするんですけども…世の中にはそうでない人もいるんですよぉ(´・ω・`)
切っちゃいたいですよねぇ…でも…これぇ…ダメなんです、勝手に切っちゃあ…。おかしいですよねぇ…
たとえあなたの敷地にはみ出していても、その枝も花も実も隣家の所有物なんです。だから、お隣さんに言ってとってもらうか、承諾を得てあなたが処分するかなのです。
民法では、枝は所有者に切除を求め、根ははみ出している土地の所有者であるあなたが切除できるとしています。
対策として懸命なのは、花、実、落ち葉などの扱いを、隣家とよく話し合い、文書に残しておく…これが最適なのではないでしょうか。
5.まとめ
今回出した例は、本当によくあるケースです。
こういったことを知っていれば、何か起こった時に困らなくて済みます。
法律上の決まりは理不尽で納得いかないこともあるかもしれませんが、そこで生活していく以上、あまり揉めない方が気持ちよく暮らせるのは間違いありません。
そのためには、やはり普段からコミュニケーションをとって、良い関係をつくっておくことです。そして勝手にことを起こさずに、まずは話し合ってみましょう。冷静に柔らかい態度で話してみると、意外といい人だったりするものです。
それでもダメだった方にはコチラ…
それではまたっ!(*´︶`*)ノ
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