【強制執行】を知っておかないと、あなたの大切なもの…押さえられちゃいますよ。
この記事は、借金で困っている人が強制執行されないために、知っておいたほうがいい事を解説した記事です。
1.強制執行って何?
2.強制執行になる財産
3.強制執行はどのように行われる?
4.強制執行と担保権の違い
5.強制執行されにくい財産
6.財産はキッチリ調査される
7.最後に
1.強制執行って何?
■強制執行とは
お金を貸した相手が返してくれない…そんな時貸した方はどうするか?
言ってもダメなら訴訟を起こすでしょう。そして裁判に勝てば、大体の人は支払ってくれます。しかし希に支払わないケースもあるのです。
そんな時に、国家権力による強制力を発動する事、それが強制執行です。
強制執行は、借金返済だけでなく、物を売ったのに代金を払わないとか、その逆に、代金を払ったのに商品をよこさないとか、そういう場合にも利用されます。
■強制執行には債務名義が必要
強制執行というと、強い言葉の響きがあるので「強引に無理矢理にでも相手から奪う」ようなイメージを持ちそうですが、そうではなく、ちゃんとした手続きに従って進めていくというものです。
ただ、強制力はありますので、それを執行するためには債務名義というものが必要になります。
債務名義とは、「強制執行オッケーですよ」という国家の許可証みたいなものです。
債務名義には2種類あって、裁判の判決で得たものと、裁判の手続きはない”執行証書”があります。
■強制執行の種類
①金銭の支払いを目的とする強制執行
債権者の最大の目的は当然、「お金を支払ってもらうこと」ですよね、そりゃそうです、債権者側からしたら貸したお金が返ってこないのは最大の不利益になってしまいます。
債権に担保が設定されていれば、その担保を競売にかけて換金し、そこから債権を回収することができます。
担保がない場合は…
・不動産に対する強制執行
・動産に対する強制執行
・債権に対する強制執行
・その他の財産権に対する強制執行
このようになっています。
②金銭の支払いを目的としない強制執行
これは例えば、賃貸マンションなどで、家賃を払わない賃借人に対して、部屋を明け渡すようにしてもらうための強制執行。
③仮差押・仮処分の執行
強制執行は、判決を執行するための手続きです。手続き完了まで時間がかかります。
その間に債務者に財産を隠されたり処分されたりしないように仮差押・仮処分という手続きがあるのです。
2.強制執行の対象になる財産
強制執行の対象になる財産にはどんなものがあるんでしょうねぇ?
金銭支払い目的とする…の中では、金銭そのもの・金銭に換価できる不動産・動産・預貯金などの債権です。
■動産に対する強制執行
動産ってどんなものが動産なんでしょうねぇ…?
動産は、不動産以外の有体物をいいます。不動産は動かすことができません。それに対して、動かせるものを動産というのです。
例えば、宝石などの貴金属、家財道具、現金などです。
こういったものが強制執行に対象になり、換金されて債権者に支払われるのです。
■不動産に対する強制執行
不動産にはどんなものがあるんでしょうねぇ…?
まず土地・建物ですよねぇ。その他には、車・船舶・飛行機なども不動産になります。
「車や飛行機って動かせるものなんじゃないの?」って思いますよね?しかしこういった登記・登録が必要なものは不動産の部類になるのです。
そして気をつけることは、土地などの不動産は、高価なものなので、貴重な強制執行の対象なのですが、すでに抵当権が設定されているケースが多いので、そうすると、担保権者に優先されます。
■債権に対する強制執行
債権にはどんなものがあるのか…?
まず、預貯金、そして会社員であれば給与、国債、貸金債権、などですねぇ。これらはそのまま金銭になりますので有効な強制執行対象です。
■その他の財産
これら以外にも、財産価値があれば特殊なものでも対象になります。
特許権、商標権、著作権などの知的財産権なども対象になるのです。まぁこれらは一般の人にはまずないと思いますが…
3.強制執行はどのように行われる?
強制執行は、目的によって方法が異なってきます。どんな方法があるのか、学んでみましょう。
■動産の強制執行
動産の強制執行は、執行官が行います。
手続きの順序は…
①債権者申立て
まず債権者が、動産所在地の執行官に申立てます。執行官は裁判所にいますので、裁判所に行くことになります。
②差押え
次に差押えです。執行官が所在地に行き、動産を差押えます。債務者の家屋に入り、その中で債権額に相当するまで差押えます。(最低限生活に必要な物、お金は差押えられません)差押えの札が貼られ表示されると、勝手に売却することはできません。これを破ると刑事罰です。
③動産の売却
差押えられた動産は売却期日に競り売りされます。換金されたものが、債権者に支払われるのです。
■不動産の強制執行
不動産の強制執行は競売です。では手続きの流れをみてみましょう。
①申立て
債権者は裁判所に不動産競売の申立てをします。
②競売開始
申立てを受けた裁判所は審査をし、要件が整っていると判断すれば競売開始決定です。
③売却基準価額の決定
裁判所は、不動産鑑定士を選任して、対象となる不動産を鑑定してもらいます。それをもとにして売却基準価額を決定します。
④競売
この手順を踏んで、いよいよ競売です。最近では「競り」よりも「入札」が主流で行われます。
■債権の強制執行
債権も、裁判所への申立てから始まります。そして差押が決まると債権者は預貯金なり給与なりの差押ができるようになります。
別の方法では転付命令というものがあります。
これは、債務者の預貯金を債権者に直接的に移すのと同じ効果が得られる手続きです。
この転付命令のメリットは、これを取得した債務者は、他の債権者よりも優先して取立てができるということです。【自己破産】を考えている人!その仕組みとポイントをお教えします! | 「心」と「身体」と「お金」の悩みについて。 (good-a.work)
4.強制執行と担保権の違い
強制執行には2種類あります。ひとつは裁判所に申立てした強制執行と、もうひとつは担保権の実行です。
この担保権の実行ですが、これは債権者が債務者の財産に抵当権などの担保権を有しているとき、強制的に権利を実行できるということです。
わざわざ裁判所をとうして面倒な手続きを踏まなくていいので、債権者側にとっては有利な権利なのです。
反対に、債務者側にとっては、返済ができなくなるとすぐに財産を取られてしまうので、できることなら設定したくない権利なのです。
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5.強制執行と送達証明
強制執行を行うためには、債務名義と執行文が必要です。そしたさらに、送達証明という書類が必要なのです。
債権者側は、債務者側に「債務名義に基づいて強制執行を行いますよ」という送達をしなければ執行できません。ですから債権者側は「送達しましたよ」という証明書が必要なのです。
あなたが債務者側ならば、自分の防御のために、送達されていなかった場合は、その旨をしっかり伝えて、自分を守りましょう。
6.強制執行されにくい財産
強制執行されにくい財産があります。
例えば、ゴルフ会員権や知的財産権です。ゴルフ会員権は売却してすぐに換金できないケースがあるので強制執行されにくいのです。
そして知的財産権が共有状態になる場合です。共有状態であると、その処分に他の共有者の同意が必要になります。
あなたが強制執行逃れたければ、こういったものに財産を変えておくのもひとつの手でしょう。
7.財産はキッチリ調査される
債権者側は債務者の財産がどのぐらいあるかをキッチリ調査します。
まずは不動産でしょう。なんといってもいちばん資産価値が高いからです。これは、登記によって公示されていますので隠すことはできないでしょう。
第三者からの情報取得制度というものがありまして、債権者が裁判所に申立てをすれば、金融機関は、債務者名義の預貯金や株式、国債等に関する情報を回答しなければならないのです。
財産を隠す人は、現金にしてどこかに隠すことがあるようですが、これは犯罪になってしまうのでダメですね。専門家にお願いすれば、罪にならないよう上手く強制執行されないようにできる場合もあるので、いちばん無難ではないでしょうか。難しいことは全て専門家がやってくれる…「全国無料対応!ゆっくりしっかり長時間借金相談!!」
8.最後に
強制執行を逃れるためには、督促状がきた時点で放っておかないこと!ほったらかしにしてしまいうと手遅れになってしまいます。
専門家にはあなたにない知識がいっぱいです。何とかしてくれるかもしれませんよ(○・ω・)ノ—-end—–
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